いわゆるペッグ通貨について、その特徴やトレード方法、またトレード時の注意点について簡潔にご説明します。

ペッグ通貨とは何か

私たちの世界には様々な通貨が存在します。しかし、それらの通貨はみなドルや円のように自由に取引されているわけではありません。
 
とりわけ新興国の通貨のように、流通量や信用度が十分ではなく、投機筋による大規模な取引によって、為替レートが不安定になってしまう通貨というものもあります。
 
これらは、そのまま放置しておくと実需の取引にも悪影響が出るため、何らかの形で為替相場を固定する方法がとられます。
 
その方法が、ドルやユーロなどの強い通貨との為替レートを固定する「ペッグ制」です。
 
ドルをペッグするのをドルペッグ制、ユーロとペッグするのをユーロペッグ制といいます。

ペッグ通貨のうちFXで取引できる通貨の例

日本のFX業者で取引できるペッグ通貨としては、香港ドルが有名です。
 
香港ドルは、ドルペッグ制を採用しており1ドル7.80香港ドル、正確には1ドル7.75から7.85香港ドルの範囲でしか変動しないようになっています。

 中国人民元も似たように、中央銀行によって為替レートが決められていますが、それは毎日変動します。
そのため、中華人民元は変動相場制とペッグ制の中間形態であるといえます。
 
そのため、米ドル/香港ドルの為替チャートを見ると、明らかにドル円やユーロドルなどの変動相場制を採用している通貨とは異なる、人為的な値動きをしていることが分かります。
 
また、対ドル以外での為替を見てみますと、それらはほかの通貨ペアとまったく同じ値動きをしていることが分かります。
 
例えば、香港ドル円はドル円とまったく同じように値動きします。

ペッグ通貨のトレード方法

まずペッグ相手の通貨との為替、すなわち香港ドルでいえば、ドル/香港ドルをトレードする場合についてご説明します。
 
非常に値動きが小さい通貨ペアですが、たまに許容変動幅の上限や下限まで値動きする場合があります。
 
この際に、上限にいる場合にはショート、下限にいる場合にはロングをして再び変動幅中央付近に戻ることを期待してトレードすることになります。
 
ペッグ通貨の場合、変動相場制のドル円やユーロドルなどと違って変動幅が分かっているので、トレードの考え方としては非常にシンプルなものになります。
 
次に、ペッグ相手以外の通貨との為替、すなわち香港ドル円などのトレード方法についてご説明します。
 
これらのトレード方法は、基本的にドル円と変わりません。ペッグ通貨だということを気にせず、ドル円が上がる状況ではロングをして、下がる状況ではショートをする、ということになります。
 
ただし、現状香港ドル円のスワップポイントやスプレッドなどの取引環境を考えると、素直にドル円をトレードしたほうが良いというのも現状です。

ペッグ通貨の注意点

ペッグ通貨で最も注意が必要なのは、「ペッグ制廃止のニュースに気を配ること」です。
 
つまり、現状はペッグ制が保たれていますが、もしもペッグ制が何らかの要因で廃止された場合には、過去のスイスショックのような大変動が起こる可能性があります。
 
そうなった場合、今までのペッグ制を前提としていたトレード手法は全く通用しなくなるので、警戒が必要です。
 

 あえてペッグ制廃止を見越して超長期のポジションを保有しておく戦略もあり得ますが、それを行う場合には急な値動きでロスカットされないように十分に余裕をもって行う必要があります。
 
また、香港ドルをはじめペッグ通貨を採用している国のニュースは、一般的なFX業者のニュースではあまり入ってきません。
 
そのため、ペッグ通貨をトレードする場合にはその国のニュースについて自分で調査をする行動力が必要になります。 

ペッグ通貨とは?トレード方法や注意点 まとめ

ペッグ制通貨はFXの中では特殊な部類に入ります。トレードする場合には、事前準備をしっかり行いましょう。

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